ネガティブ感情をやり過ごす方法「怒り編」

ネガティブ感情をやり過ごす方法「怒り編」

脳科学者の柿木先生が、脳の仕組みを利用することで、誰もが感じるネガティブな感情をやり過ごせる方法を紹介していました。
①怒り
時間を稼いでクールダウン
②嫉妬
人に褒められたことを思い出す
諦めるクセをつける
③失望
口に出したりプチぜいたくしたりして発散
④悲しみ
思い切り泣いたり笑ったりする
⑤不安
単純作業が効果的

この中で、今回は「怒り」にスポットを当てます。

① 脳科学による怒りのメカニズム
② 中医学的「怒り」とは
③ 怒りをやり過ごす方法

1 脳科学による怒りのメカニズム
脳が怒りを抑えるのにかかる時間は3~5秒だそうです。
・深呼吸を3回する
深呼吸をゆっくり3回してこの時間をしのぐことにより、前頭葉が働いてきて、怒りを抑え込むことができるようです。
前頭葉とは脳の前半分を占める領域で、身体の動きにたいして関係するところと、思考力や創造力と関係するところがあるそうです。
脳で考える=冷静になる
深呼吸をするとクールダウンになり、脳の働きが正常化するということだと思われます。
深呼吸をすると、横隔膜が刺激されて、自律神経のバランスも整うメリットもあるそうです。
その他、
・紙に書き出して心の中を整理する
・言い争いになったら意識的に相づちを打つ
なども怒りをやり過ごすには効果的だそうです。

2 中医学的「怒り」とは
中医学では、
「強い怒り」は肝臓を傷つけます。
傷つけられた肝臓はパワーが弱ります。
肝臓は五行でいうと「木」のチームです。
「木」の性質は外側にのびのびと広がることです。
強い怒りによって肝臓の力が弱まると、外側にのびのび広がる力がなくなります。
それは、肝臓の「気を巡らせる」作用が低下するからです。

「気」とは生命エネルギーのことです。
やる気
元気
根気
強気
負けん気
雰囲気
気配
気持ち
気弱い
気遣い
気晴らし
などなど、日本語には「気」の付く言葉が沢山あります。
その「気」のことだと思ってください。
つまり、気持ちがのびのびできないということになります。
強い怒りによって、気持ちが鬱々として身体の中でくすぶります。
もんもんとしてすっきりしません。

3 怒りをやり過ごす方法
気持ちがもんもんとしてすっきりしない時。
そんな時は気を発散させる必要があります。
肝臓の気を巡らせる作用を活性化させるのに、深呼吸はすごくいいのです!
大きく息を吸ってゆっくり吐く。
息=気
ですので、気を思い切吸い込んで吐くことにより、気が巡るようになります。
そうすると、身体の中で鬱々とくすぶっている気が外へ外へ動き出します。
そうすると、気持ちがすっとします。
そうすることにより、冷静な自分を取り戻すことができます。

冷静になったところで、「怒り」の根本を考えると良いと思います。
紙に書き出すと、客観的に自分の感情を整理することができます。
そうすると、怒りの感情は何を理由に湧いて来たのかを理解することができます。
理解すると納得できます。
そうすると、自分が本当に求めているものが見えてきます。
そこに解決方法が見いだせるのだと思います。

科学ではどうしても対処になりますが、中医学や心理学では根本を解決することができます。

一番は根本を改善することだと思います。
まずは対処して、その後ゆっくり根本を解決していきましょう。

ちなみに、言い争いになった時の相づちは、
相手に伝わっていますよ〜と言う合図にります。人間は、伝わっていると感じると、脳の前頭葉に備わっている「協調する」メカニズムを無意識に働かせる性質があるそうです。
そうすると、解決に向けてお互いに協調し始めるそうですよ。
自分が、相手より一歩上になって納得していなくても、無理無理相づちを打つことも一つかもですね。