ディスカウンティングについて

ディスカウンティングについて

前回は12の禁止令のお話をさせて頂きました。
皆さんの禁止令は見つかりましたか?
自分ではなかなか見つけにくいけど、何が自分の禁止令なのか知りたい方は、ぜひ相談にお越し下さいね。

それでは今月は、ディスカウントのお話をさせて頂きます。
「ディスカウント」
ディスカウントストアや、ディスカウントプライスなどでお馴染みの言葉だと思います。
そうです。「値引き」のことです。

TA心理学での「ディスカウント」は自分や他者あるいは、状況の一部を無意識のうちに無視したり、気が付かなかったりすることを指します。

ディスカウントしている様、内面的な仕組みを「ディスカウンティング」といいます。
「ディスカウンティング」には3つの分類があります。
1. 領域
2. タイプ
3. 様式

人がディスカウントする3つの領域があります。
① 自分自身
私ってだめな人間 私は幸せにはなれない など
② 他者
あいつはダメだ あの人は能力がない あなたは黙ってて など
③ 状況
部屋や電車の中で騒ぐ 場違いな服装や行動を取る など

2. タイプ
各領域には3つのタイプが存在します。
① 刺激
自分から発している言語と非言語のメッセージ
外部からの刺激(他者からの言語・非言語、状況からの刺激)
五感に訴えてくるすべての刺激が含まれる。
② 問題
その刺激を問題視するかどうかという問いかけ
③ 代替案
その刺激を問題視した場合、そこから何らかの代替案の存在を見ることができるか。

3. 様式
様式には①存在②重要性③変化の可能性④個人の能力の4つがあります。

【ディスカウンティングの例】
自分自身の刺激の存在をディスカウントしている場合
熱があり、咳もしていて、食欲もないが、
「私は風邪を引いてはいません。」
私=自分自身
風邪=刺激
引いていない=存在をディスカウントしている(無視している。)

このような感じです。
ディスカウンティングは私たちの内部で起こっているので、自分自身で観察したり判断したりするのは不可能です。
そこで、それらを見破る概念があります。
一つは以前お話したラケット感情です。
そして、もう一つは次回お話します。
それから、このディスカウントが私たちにどのように悪い影響を及ぼしてしまうのかもお伝えしようと思います。