日常的にむくんでいらっしゃる方もいますが、日によってむくんでいたり、むくんでいなかったりする方が多いように感じます。
その日の体調に大きく左右されるのがむくみだと思います。
睡眠時間、疲れ具合、前日に食べたもの、飲んだものでむくみ方もむくむ場所も変わりますよね。
中医学ではむくみは病気の一つであるとみなします。
「水湿」と呼び、漢字だとイメージが付きやすいですが、身体の中が湿気で充満しているイメージです。
この「水湿」要因が沢山考えられるので、その人それぞれに違うアプローチをしなければいけないのです。
何故不要なお水が、汗や尿として排出されないで、体内に溜まっているのか。
五臓のバランスでみると、肝・脾・肺・腎の4つのどこかのパワーが弱っている可能性があります。
臓器によって茶材の内容ががらっと変わりますから、むくみといえども、要因を特定して、そこにアプローチしていかないと、改善はされないということになります。
むくみは侮ってはいけません。
ほおっておくと、「水湿」から「痰飲」という状態に変化します。
痰飲とは、身体にとって不必要な水液のさらさらした水分がなくなって、ネバネバどろどろした塊のようなものに変化したものです。
痰飲になると、さらにさまざまな不調の症状が出てきてしまいます。
しかも、なかなか解消するのが難しくなります。
そうして、痰飲がさらに変化すると、「腫瘍」になると考えられています。
そう思うと、むくみって侮れないのです。
夕方に足がむくむ程度でしたら、すぐに解消できますが、常日頃足がパンパンにむくんでいて、足首がない状態がずっと続いていたり、顏がいつもパンパンにむくんでいる状態で、すっきりしない状態だったり、胃がいつもちゃぽちゃぽしていて何だか食欲がいつもわかない状態が続いていたり、いつも痰がからんで咽がすっきりしないなど、慢性的に湿が溜まっている状態の方は、早めに解消してあげた方が良いと思います。
たかがむくみ、されどむくみです。
お気をつけ下さい。